■ 仏像に関する色々な話題を思いついたままに書いていきます。

№5《針葉樹と落葉樹について》


針葉樹は葉が針のように尖り常緑で軟材、広葉樹は広い葉で落葉し硬材であるというイメージがあるが、当てはまらないことも少なくない。
カラマツやメタセコイアの針葉樹は寒くなると落葉し、楠や椿のように落葉しない広葉樹も多い。桐のように柔らかい広葉樹もあれば榧(カヤ)のように堅い針葉樹もある。広葉樹に見える銀杏(イチョウ)は黄葉し落葉するが裸子植物であり針葉樹と言われている。(イチョウは特殊な樹木でどちらにも入らないとされることもある)
針葉樹は仮導管(カドウカン)が90%以上を占め、それが水分・養分の通路と樹幹の強度の維持を兼ねているのに対し、広葉樹は水分・養分の専用通路である導管と強度を維持する木繊維に分かれている。
広葉樹は細胞ごとの役割りがより複雑で針葉樹よりも進化した樹木とされている。針葉樹が世界で約500種であるのに対して、広葉樹は20万種もあると言われており、環境への適応力がある多様性に富んだ樹木である。

追記:イチョウの祖先は恐竜時代に繁栄し、恐竜と共にほぼ絶滅したが、中国大陸のごく一部で奇跡的に生き残った。それが人の手により植樹され、日本には鎌倉時代後期頃に禅僧が持ち込んだとされている。恐竜も「銀杏」を食べていたのかも。

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